WeWork

by Kanabo Consulting Inc. on April 11th, 2017

WeWork

WeWorkの事業概要


2010年設立のWeWork(本社:ニューヨーク)では、世界各国においてオフィススペースを提供している。起業家や遠隔ワーカー等が事業を行う際に必要なスペースを貸し出しており、現在、世界23都市において4万人以上の登録会員を抱える。同社では、長期のリース契約を通じて安価にオフィススペースの賃貸を行うことで収益を上げている。限られた面積でも十分足りる、あるいは暫時的な賃貸を求める起業家に対しこれらのオフィススペースを高額で又貸ししている。

現時点での評価額とその背景

2017年3月現在の評価額は170億ドルとされている。最新の投資ラウンドでSoftbank Groupから調達した3億ドルを含め、総額にして37億ドルの資金を集めている。同社の成功には、起業家や新興企業は然ることながら、手頃な価格で柔軟にスペースを賃貸したり、コミュニティやネットワークの拡大を視野に入れた大手企業や、ヘルスケア、支払い処理等の各種サービス提供企業での高い需要が背景となっている。 同社のCEOによると 、2017年の売上は10億ドルに達するものと見込まれており、同社のSales Multiple(企業価値÷売上の意味)は17と算出される。参考までに不動産業界におけるrevenue multiples (Sales Multipleと同義)の平均数値は6であり、共有のオフィススペース賃貸に特化した他の上場企業(Regus PLC等)に比べても、遥かに高い数値である。

強み

大きな変革: WeWorkはUberやAirbnb等と並び、シェアリングエコノミーにおいて主導的立場にある。同社のビジネスモデルでは、零細企業や個人の起業家に対しオフィススペースを大幅に低い料金で賃貸すると同時に、相互におけるコミュニケーションの場を創造する点にメリットがある。

先駆的な取り組み:共有可能なオフィススペースの賃貸サービスは、これまで多数の企業が提供してきたが、WeWorkは当初から海外市場への展開へ積極的に働きかけたことで他社との明確な差別化を出してきた。

弱み

新興企業や起業家への依存: 大都市において新興企業がベンチャー投資を受ける限り、これらに対してWeWorkが価値提案を維持できる。しかしながら、経済低迷や新興企業の資金が枯渇する状態に置かれた場合は、既存会員の維持、延いては新規会員の開拓に影響が出てくる。
非プロプライエタリ:WeWorkのブランド性は高いものの、ビジネスモデル自体は簡単に模倣することができる。

ビジネス機会

WeLive:近年「 WeLive」と呼ばれる新サービスを提供開始した。共有オフィススペースの概念を住宅に適用させたもので、これをきっかけにマンションの賃貸市場にも変革がもたらせる可能性がある。
グローバライゼーション:世界の大都市はWeWorkにおける潜在市場として期待されている。

同社に対する競合

競争企業: 資金力を備えた上場企業の Regusを主体に、海外市場への拡大に力を入れているWorkbar等の新興企業とも競争関係にある。

日本企業へのコメント: WeWorkは現時点では日本にオフィススペースを展開していないが、 出資をしているSoftbankが支援する可能性がある。



Posted in SWOT    Tagged with no tags

Search

Follow

follow on
Tags

no tags
Recent Newsletters