Chime

by Kanabo Consulting Inc. on April 29th, 2019

Chime(チャイム)
■技術の分野:バンキング
■ステータス:未公開企業
■設立年:2013年
■社員数:120名(2019年4月現在:同社サイトより)
■所在地:Downtown San Francisco, CA
■URL:www.chimebank.com

■主な経営陣
Chris Britt氏(CEOおよび共同設立者)、Ryan King氏(CTOおよび共同設立者)、Zach Smith氏(VP Product)、Brandon Golm氏(VP Engineering)、Jay Parekh氏(VP Business Development)、Melissa Alvarado氏(VP Growth & Analytics)、Matt Newcomb氏(VP Finance & Strategy)、Zach Smith氏(VP Product)、Brian Mullins氏(VP Risk)、 Aaron Plante氏(General Manager Lending)、Dennis Yu氏(Chief of Staff)など。
 
■最近の資金調達状況
2019年3月に完了したシリーズDの投資ラウンドで2億ドルを調達。この最新ラウンドは、既に複数回の投資を行ったDST Globalがリードする形で、他に新しくCoatue、General Atlantic、Iconiq Capital、Dragoneer Investment Groupも参加している。これを機に同社の評価額は15億に達した。ChimeのCEOによると、今回の投資は、ローンおよびクレジット等の金融サービス分野の強化を図ると同時に、2019年末を目処に雇用者数を倍増(200名を目標)させる目的で運用していく。その一環として、昨年はBrian Mullins氏(元Square社のリスク管理部門統括)やAaron Plante氏(SoFi社で学生ローンの事業部門長を務めた)も経営陣に迎え入れた。

■事業および技術概要
今からおよそ10年前、世界全体に金融危機の波紋を広げたリーマンショックを経験した消費者らは、巨大な銀行から規模の小さい他社へ移行するものと見られていたが、実際は、これら大手金融機関がさらに強力化を図る結果に終わった。そんな中、ミレニアム世代が斬新な概念を以って代替金融機関を起ち上げ、バンキング市場に新風を吹き込み始めた。これらスタートアップ企業の経営陣らは、リーマンショック後に新市場参入を試み、成功を遂げることができなかった新興企業の失敗を検証し、そこから考案した技術に基づいて、新たな金融機関をスタートさせるようになった。その代表的な企業にChimeが挙げられる。2013年、サンフランシスコ市内で起業。以来、現在までに200万を越える無料のオンライン当座預金口座を開設し、月間の新規顧客獲得数は大手銀行Wells FargoやCityBankのそれを上回る勢いを見せている。Chimeをはじめとする基本的なバンキングサービスを提供する新興企業は、ネオバンクやチャレンジャーバンクという用語で表現され、米国内の投資からが高い関心を示している。事実、CB Insiderの報告によると、2018年現在、米国内のネオバンクは全体で昨年同比で4倍の出資を受けており、2015年との比較では10倍にもなるとされている。Chimeのバンキングサービスでは、次に挙げる5つの特性で従来型の大手銀行との差別化を図っている:モバイルバンキング、手数料ゼロ(国内外の送金、当座貸し越し、口座維持、ATMでの手続き処理を全て含む)、預金セービングの自動化、モバイルバンキング、セキュリティサービスおよび制御機能、早期支払いサービス(例えば給与小切手から支払日に先立って現金の引き出しが可能など)。Chimeでは、顧客が同社のデビットカードで決済をする際にVisaから1.5%の手数料を徴収するというビジネスモデルを採用。現在、無料で使えるATMネットワークを約4万台展開している。

■Chimeにおける将来展望など
従来型の大手銀行に対し、消費者らは度重なる手数料の徴収に大きな不満を抱えてきたが、ここ最近まで、完全に切り替えれる程のバンキングサービスは限られていた。ところが、オンライン銀行業に対する許容量を広げつつある金融規制当局に加え、オンラインバンキング(小切手の現金化や送金など)に抵抗感が薄い若い世代の消費者が先導を切り、ネオバンクが勢いづき始めた。その一方で、比類ない資金力を備えた巨大銀行を前に、クレジット会社からの手数料に依存する新興企業は、今のところ収益性という面では同じ土俵で戦えるとは言い難い。このため、今後においては、貸し出しなど別の事業への参入を強いられるものと予測される。CG42社の調査結果によると、2019年の末までには、10行の大手銀行が保管している1590億ドルの預金が、小規模の競合他社へ流出していくものと見られている。


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