by Kanabo Consulting Inc. on April 24th, 2018

UiPath(ユーアイパス)
 
■技術の分野:RPA自動化ロボット
■ステータス:未公開企業
■設立年:2005年
(ルーマニア、ブダペスト市で設立)
■社員数:世界全体で600名
(2018年3月現在:LinkedIn調べ)
■所在地:311 W 43rd Street, Floor 13, New York, NY 10036(本社)
■URL:https://www.uipath.com/
 
■主な経営陣
Daniel Dines氏(設立者およびCEO)、Marius Tirca氏(共同設立者およびCTO)、Bobby Patrick氏(Chief Marketing Officer)、Ashim Gupta氏(
Chief Customer and Partner Success Officer)など本社在職の経営陣に加え、世界に広がるグローバル拠点にも多数存在。
 
■最近の資金調達状況
2018年3月に完了した投資ラウンドでは1億5300万ドルを調達。既存のAccel、Earlybird’s Digital East Fund、Credo Ventures、Seedcampに加え、CapitalGおよびKleiner Perkins Caufield & Byersも同ラウンドへ新たに参加した。その結果、現在までの総調達額は1億8300万ドルに到達。UiPathでは、最新ラウンドでの投資を世界規模での事業拡張と雇用増加を主体に運用していく方針。同社CEOのDines氏は、この他、導入顧客のデジタル事業運用において機械学習とAIを統合させるべく、革新的な製品ロードマップの開発活動も迅速化させて行く意向も示している。
 
■事業および技術概要
2005年にルーマニアのブダペスト市で起ち上げ、2015年に本社をニューヨーク市へと移転。2018年に入って約2か月の間に雇用者数を倍増させ、現在、世界14か国の拠点に600名の人材を抱え、顧客ベースAllianz、Exxon、GE、 HP、Walmart、VMWareといった大手企業を筆頭に700社を超えている。UiPath開発のRPA自動化ロボットは、人間が創造的かつ複雑な業務へ時間を効率利用できるよう、報告作業や監査、監視、スケジューリング、ワークロードおよびアセット管理など反復的な業務を自動実行するもの。Microsoft社のWorkflow Foundation、XAML書式を適用させ、NuGetによる製品モジュール、動作シナリオのバージョン制御、Elasticsearch/Kibana等のオープンソースを利用したアーキテクチャを特長とする。対象オブジェクトや文字イメージなど多様かつ高度な方法で操作対象を認識。これらの認識方式に基づいて、SAP/Oracle EBSに代表されるERP製品をはじめ、Windowsデスクトップアプリケーション、SaleseForceといったクラウドサービスによる提供製品などWebアプリケーション、Citrix環境等の仮想デスクトップ統合(VDI)にも柔軟に対応できる。

この他、人間による操作方法を監視・自動記録する機能も備えている。同社のプラットフォームを利用する企業顧客では、年間の使用料を支払ってソフトウェアロボットを設計することができる。また、複数のロボットを追加し、新たな自動処理業務を管理することも可能。現時点での競合にはWorkFusion、Kryon Systems、Pega’s Robotic Automation等がある。


by Kanabo Consulting Inc. on January 29th, 2018

Affirm(アファーム)
 
■技術の分野:金融サービス
■ステータス:未公開企業
■設立年:2012年
■社員数:約150名(2017年11月現在:LinkedIn調べ)
■所在地:633 Folsom St. San Francisco, CA 94107
■URL:http://www.affirm.com
 
■主な経営陣
Max Levchin氏(共同設立者およびCEO)、Libor Michalek氏(CTO)、Huey Lin氏(COO)、Jack Chou氏(Head of Product)、Sandeep Bhandari氏(Chief Strategy & Risk Officer)、Rob Pfeifer氏(Chief Revenue Officer)、Manny Alvarez氏(General Counsel, Chief Compliance Officer)、Jeremy Solomon氏(Head of Finance & Capital Markets)、Chris Tobin氏(SVP of People & Places)等。
 
■最近の資金調達状況
2017年12月に完了したシリーズEの投資ラウンドでは、シンガポールを拠点とするGICより2億ドルを調達。同ラウンドには既存投資機関であるKhosla Ventures、Lightspeed Venture Partners、Founders Fund、Spark Capital、Caffeinated Capital、Ribbit Capitalをはじめとする複数の投資機関も参加した。これを機に調達総額は4億5000万ドルに達し、これまで8億ドルと言われていた評価額も15億~20億ドルに引き上がったとされる(Wall Street Journal調べ)。PayPalの共同設立者であったMax Levchin氏が起ち上げた企業であるだけに、技術業界における多数の投資家らが注目を寄せている。
 
■事業および技術概要
2012年設立のAffirmでは、インターネット経由による定額支払いローンを提供。既存のクレジットカードに関しては、月々に支払う最低額が低額に設定されているため、返済期間が長期に及ぶケースも少なくない。同社はこの問題点に着眼し、対応するサイトでの決済時にユーザの個人情報から与信枠をその場で決定し、分割払いを提案するサービスを2013年より開始した。電化製品や家具など高額な製品を購入する際、クレジットカードやデビットカードの代わりに「Affirm」を決済手段として選択すると、金利を含め自身の銀行口座3か月~12か月に分割して支払いを行うことができる。金利は年率10%~30%に設定されているが、信用度の高低に応じて異なる。消費大国とは言え、依然、クレジットカードを発行できない人口の多い米国では、代替え的に信用を提供する手段として、リテールを主体とした顧客からの訴求を図っている。リテール業界では消費者の金利を完全に排除する形で、売り上げ増を狙った宣伝戦略を展開する小売店も見受けられる。Affirmサービスにおける主なメリットは:①クレジットカードの発行が難しい消費者でも銀行を通じたリボ払い機能を提供していること、②支払い遅延の発生時には高い金利水準や利用手数料等を回避することが可能、③クレジットスコアの利用に依存しない仕組み(Affirmを利用した場合でも消費者のクレジットスコアには影響を与えない)の3点にある。
 
■将来における計画や展望など
Levchin氏によると、消費者向けに金融管理を目的として教育ツールの開発を進めている。Affirmユーザは、東西海岸から100マイル以上離れた地方在住者が大半を占めており、これらのツールを活用しながら全国への普及を図っていく。調達資金はニューヨーク支社の開設および国際市場での事業拡張を目標に運用していく方針。現在、Affirmに対応したリテールはオンライン、店舗を合わせ1000箇所を超える。ユーザの主体である若年層にターゲットを当て、近年モバイルアプリも公開した(出所:Affirmサイト)。


by Kanabo Consulting Inc. on October 3rd, 2017

Symphony Communication Services (シンフォニー)
 
■技術の分野:メッセージング
■ステータス:未公開企業
■設立年:2014年
■社員数:101~250名(2017年9月現在:LinkedIn調べ)
■所在地:1117 S California Avenue Palo Alto, CA 94304
■URL:http://www.symphony.com
 
■主な経営陣
David Gurle氏(設立者およびCEO)、Mike Harmon氏(CTO)、Kim Tran氏(
Chief IT, People & Ops Officer, IPOPS)、Eran Barak氏(COO)、Jonathan Christensen氏(CPO)、Thomas Kiessling氏(EVP of Product & Engineering)、Lawrence Miller氏(CSO)等。
 
■最近の資金調達状況
2017年5月に完了したVC投資ラウンドでは、仏銀行BNP ParibasのリードでGoogle、Lakestar、Natixis、Societe Generale、UBS、Merus Capital等の同社株主の他、世界最大規模の投資銀行や資産管理企業14社(Bank of America、BlackRock、Citibank、Deutsche Bank、Goldman Sachs、HSBC、JP Morgan等)も参加した結果、6300万ドルを調達。これを機にBNP Paribasが同社取締役会に席を置くこととなった。現時点での調達総額は1億2,900万ドルとされており、同社に対する評価額は10億ドルに達している。
 
■事業および技術概要
Symphonyの誕生は、同社へ出資する複数の銀行がBloomberg(金融機関向けのメッセージ機能、株価やニュースに対応した端末の開発企業)を打倒すべく共同でメッセージングサービス企業Perzoを買収したことがきっかけとなった。銀行等の金融機関では、Bloomberg端末が取り扱う情報に価値を見出すことができず、結果的にはWhatsAppなど無料のメッセージングサービスを利用する必要に迫られていた。Symphonyはこうした金融機関に焦点を絞り、メッセージ機能を主体に音声・ビデオ通話の他、Slackアプリと同じ様に利用者側でサードパーティーアプリを追加することで機能拡張ができる仕組みも備えている。同社サービスの特長は:①スマホにも対応した携帯性の高さ、②Bloomberg端末の使用料が一台当たり年間2万5000ドルに上るのに対し、Symphonyは無料プランの他、プレミアムであってもユーザ当たり月額15ドル(年間180ドル)で提供、③社外とのコミュニケーションを目的とした利用者をターゲットとしているが、それに対応したセキュリティと規制を遵守している点にある。
 
■他社との差別化および今後の展望
上述の通り、機能面ではSlackとの類似性が高い。MicrosoftやFacebook等の大手企業では多様な分野においてSlack等の企業と競争に出ているのに対し、Symphonyでは金融業界に注力し、これらのニーズを明確に把握した上でメリットをもたらすための機能性を全面に打ち出している。社外とのコミュニケーションにおけるセキュリティを保証する点は、特に金融機関にとって大きな魅力となっている。長期的には、金融業界での成功を経て他の産業でもサービスを拡大していく方針も聞かれる。先ずはヘルスケア業界に参入し、政府や教育、科学の領域へと拡大していくことが見込まれる。



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